本当にあった怖い話 第八夜
今からする話は、十数年前にあたしが体験した話なんですがね。
遅い夏休みを取って旅行をするため、飛行機に乗っていたんだぁ〜。
あたしは飛行機に乗るのが好きで、その日も窓から外を見たり
「翼の王国」などを読んで楽しんでいた‥‥。
・・・ンで~、ふと正面のスクリーンを見ると
女優の上戸彩のプロモーションビデオが流れていたわけですよ。
「アァ、この子は金八先生で性同一障害の女の子の役をやっていたなァ~」とか
「内田有紀以来のショートカットキャラかァ~」とぼんやり考えていたわけですよ。
その時あたしは、な~んかイヤな予感がしたわけですよ。
「うわ~ヤダなァ~、おかしいなァ~」と思った瞬間、
突如「あれっこの子巨乳じゃね!!!」という声が頭の中に響いてきたんですよ!
気づいちゃったんだァ~。あたし気づいちゃったんですよ~!
あたし以外誰も気づいていない・・・。
あたしは心の中の宝箱の中にそっとしまったんだ。
それから数ヶ月後、会社の女の子が急に近づいてきた。
そして「ねぇ、KOICHIさんって上戸彩が好きなんだって?巨乳だから。」と
耳元で囁いてくるんですよ。
尋常じゃない・・・尋常じゃないほどの恐怖と不安を感じるんですよ・・・。
おかしいんだァ~。知られてるはずがないんだァ~!
あたしが心の中の宝箱の中にそっとしまった事を何でこの子は知ってるんだ!!!
あたしってサトラレ?!!
あたしはおい~よせやい~ってなもんで・・
「あっ・・・うん・・・」と言葉を濁しその場を離れた。
自分の席に戻って震えながら考えていて、
あたしその時思い出したんだァ~!
「この間の会社の飲み会で嬉々として喋ってたァ~~」